婚活市場における20代男の需要を考察する 東京婚活戦線異常アリ
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この国の恋愛と結婚に向けた競争が最も激烈なエリア。そこはどこか?
言うまでもなくそれは「東京」。
東京の婚活戦線は年々激化する。そこはまさに数多の男女の喜びと悲しみの交差点。ある者がため息のように言った言葉…“東京婚活戦線異常アリ”―。

 

「20代前半から婚活を始めるのはおかしいんでしょうか?」

私の前でそう話す彼の表情はとても暗いのが印象的でした。
社会人2年目で大手金融機関の都内の支社に勤務している彼、廣大さん(24歳)。若手社会人の見本、と言っても良い好スペック。
フォーシーズンズホテル東京大手町の『ザ・ラウンジ』で話を聞くことになり、席に着くなり彼が切り出したのです。

―真剣に恋愛をするのは何歳からでもおかしいということは無いと思うけど…

「早めに結婚をしたいと思ってマッチングアプリや婚活パーティーに参加しているんですが、どうにも相手にされている感じがしないんですよね」

溜息と共にがっくりと肩を落とす彼に、かける言葉が見つかりませんでした。

―これまでの恋愛について話せる限りで話してもらえないかな?

私がかけた言葉に応じるようにポツポツと彼は話し出しました。

社会人3ヶ月。研修から解放された男たちが向かったのはナンパの聖地「コリドー街」。

廣大さんは2年前に都内の私立大学を卒業し、就活も特に苦労することなく、彼の大学では一番優良とされる大手金融機関に内定・入社したそうです。

「正直言って学生時代は友達も多かったですし、彼女が途切れた事なかったんです。自分で言うのもあれですけど、典型的な『一軍』ってやつですかね」

入社してから待っていたのは金融名物の地獄の研修。3ヶ月間学生時代の甘えを徹底的に抜くようしごかれました。でも同期の仲間達と過ごすのは充実していたといいます。

「体育会的なノリもかなりあって。研修はキツかったですけどそれを乗り越えた連帯感みたいなのが凄かったんですよね。研修後は出所打ち上げとかいって皆で飲み会して。けどその後ですよね。打ち上げの後、男たちだけ残って二次会行くことになったんですが…」

入社一年目の彼らが向かったのはナンパの聖地「コリドー街」。東京の男女の交差点。「ワンナイト」という言葉の発祥はこの地という逸話もあるほどです。

「社会人になったし、という高揚感もありました。スーツ着てビシッと決めて。元々女に困ってなかったし、モテまくれる!という自信しかありませんでした。」

期待に胸膨らませた廣大さん達。ところが、待っていたのは想像と異なる現実でした。

 

「大手企業勤務」なんて東京ではドングリの背くらべ。
若い男に目もくれない女達。

「スタンディングバーに繰り出して、とにかく可愛い子に声をかけていったんです。最初は反応悪くなかったと思います。ですが、話していく内に僕らがまだ入社したばかりと分かるとつれないというか、避けられてしまいました。」

廣大さん達は結局その日は殆ど成果を得られず。何人かとLINEを交換したもののほぼ無反応で終わっていきました。

「よく就活でいう入社ギャップって僕の場合はプライベートで初めて感じましたよ(笑)。正直東京の中心銀座では大手企業勤めの男なんて珍しくない。女の子たちが求めてたのは経済力があって大人として魅力ある人間だったのかなって。手痛い敗戦でした。」

確かに銀座コリドー街には大手企業勤務のサラリーマンとの出会いを求めてやってくる人も少なくないです。一方で、東京という日本で突出して人が集まり、経済力も豊かな人々が集まる場所では大企業に勤めている事は特別なことでないのも事実でしょう。

ナンパの聖地とも言われる場所では女性達の目も肥えています。社会人1年目の男性に対しては遊びたいだけ、浮ついていてそこまでお金もないとバッサリ切られたのかもしれません。

初めての「挫折」を味わった廣大さんはある決意を固めました。

若い内に真剣な出会いと結婚を叶える。
社会人1年目の青い決意。

「コリドー街での一件で僕は決意したんですよね。25歳までに真剣なお付き合いから結婚までゴールしよう、って。」

遊びたい盛りの若手社会人が考える事としては珍しいですが、どういう思いがあったのでしょうか。

「学生時代はモテましたからそこまでチヤホヤされたいとかも無いんですよね。実は両親が堅実な性格で、安定した家庭を作る事が自然と思ってる部分があります。プライベートをお食事会なんかで消費するよりは、真剣に付き合える彼女を探したいって思うようになりました。」

決意した廣大さんは社会人1年目の後半から毎月婚活パーティーに参加。またマッチングアプリも登録し、婚活戦線へと突入したのでした。

ですが、ここでも思うようにはいかず…。

「23歳そこらで婚活パーティーに参加してる人ってなかなかいなくて。必然的に年上の女性との会話になるんですけどやっぱり相手にされていないんですよね。6歳とか7歳差があると向こうからすると子供にしか見えないみたいで…。」

婚活パーティーの主要な層としてはやはり30代、40代、20代後半でも若い方になります。

そんな中で駆け出しの社会人である廣大さんが目立った事は想像に難くありません。ですが粘り強く取り組んだ結果、1人の年上女性と交際に発展したそうです。

「相手は都内のコンサルティング会社に総合職で勤める31歳の女性でした。年齢以上に若く見えて。まあ年齢とか気にならなかったですね。ですが、向こうからすると弟にしか見えなかったみたいなんです。」

8歳も差があれば無理もないのかもしれませんが、女性側も廣大さんの気持ちに負けて交際を了承。ですが数ヶ月で二人は別れる事に。

「向こうからすると、年の差がありすぎて本当に真剣なのか、最後までわからなかったみたいで。それと経済力ですかね。給与を聞かれて教えたら彼女はあまりの少なさに言葉を失っていました…」

廣大さんが20代前半で婚活をすることがおかしいのか、という悩むのも無理はないと言えるでしょう。

実際の所、東京における20代男子の需要は低いのでしょうか。

男性の平均初婚年齢は31.1歳。30代からの結婚がふつう?

上の表は厚生労働省が行った出生率調査のデータの一つで、「平均初婚年齢の推移」を表しています。これを見ると、男女共に平均初婚年齢はどんどん上がっていっている事がわかります。2015年の時点で初婚で結婚した男性の平均年齢は31.1歳となっているのです。

このデータだけでも、男性が20代後半で婚姻した場合はむしろ早い、ということが言えます。20代前半であればなおさらで、廣大さんが立てた25歳までの結婚の目標は、平均から6.1歳も早いことになります。

晩婚化の要因については諸説あり、あえて触れませんが、世の中全体的な傾向としては遅くなる傾向にあります。貯金や社会人としての収入が安定してきて、結婚を意識するのが30代前後ということになるとも考えられます。

他の調査には、男性は一般的に20代〜40代までの間で年下の女性を求める傾向に対し、女性は同世代〜3歳上くらいまでの男性を結婚相手の年齢として求めるという調査もあります。

東京における20代男性の需要はやや厳しいが、20代後半は結婚に向けた発射台。

20代男性の需要という意味で考えると統計調査から考えてみると以下のように整理できます。

・20代前半:女性からの結婚需要は低い傾向

・20代後半:やや上がるが、30代程ではない。

30代前半が男性の平均初婚年齢で最も多い中で、20代で結婚を真剣に考えることはムダなのでしょうか?

必ずしもそうではないと言えます。交際〜結婚までの期間の平均は1年から2年というカップルが約25%という調査結果があります。また2年から3年、と考えているカップルは23.5%であり、約50%の人が結婚までに1年から3年の交際期間が必要と考えている事がわかります。

仮に30歳で結婚をしよう、と考えた場合、少なくとも29歳の時点で交際相手がいる必要があります。また、交際に至るまでの婚活・恋活期間も6ヶ月程度とみると、約1.5年はリードタイムが必要になります。余裕を持ってお互いを結婚相手としてふさわしいか見定めるにはより長い期間が必要なことは言うまでもありません。

このように考えると、20代後半は初婚の年齢としては平均からは早いものの、結婚を意識して準備する「発射台」としての期間であると考えられます。

どんな女性が自分に合っているか?を考えて取り組む事が婚活にとっては重要なので、20代から婚活に真剣に取り組む事は決して早いということはないのです。

おわりに

いかがでしたか?東京婚活戦線異常アリでは20代男性の需要に考察させていただきました。東京の婚活をテーマに記事を書いて参りますので、ご期待ください。

それでは今宵の皆様のデートに、乾杯。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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