・20年前に存在したセカンドライフと同じ技術であり、再度注目を浴び始めている。
・VRやARはあくまでも手段。メタバースでは現実とは別の空間で人々が社会を作り、交流する世界ができる。
・欧米・中国を中心に様々な企業が参入を表明。
・あらゆる点で先行者利益が存在する可能性が高く、儲かる。
・メタバースで恋愛はできるのか?
メタバースとは?
今から20年ほど前、未だインターネットが普及して日が浅いときのことですが、当時すでに100万人が仮想空間でリアルタイムに交流するサービスがあったことをご存知でしょうか?
その名もSecondLife(セカンドライフ)。未だインスタグラムもFacebookはおろか、LINEが普及する前の事です。
名だたる大企業がセカンドライフ内にスペースを持ち、ナイトクラブのようなスペース、カジノでギャンブルを楽しんだり、仮想空間上の不動産投機に夢中になる人がいたのです。
まさに現実とは異なる仮想空間上でもう一つの人生を歩むことができました。
しかし、セカンドライフはその後2007年にそのブームのピークを迎えました。ネット空間での交流はSNSを中心とするものに変わり、セカンドライフのユーザーは激減、現在に至ります。
今や見る影もないセカンドライフですが、2022年現在、かつてと同じ技術を用いた仮想空間技術「メタバース」が全世界で注目を浴びています。
メタバース(Metaverse)とは仮想空間を現す造語です。
フェイスブック(Facebook)も最近Metaに変わりました。
更にマクドナルドが2022年2月に仮想空間向けの商標登録をアメリカ国内で提出。ナイキも同様に提出しています。
今や友人や家族とのつながりにおいてSNSは私達の生活には欠かすことのできない存在です。しかし次なる交流の手段は我々の想像を上回る新しい世界になっていくとしたらどうでしょうか。
しかもそれは約20年ほど前には確立されていた概念なのです。
メタバースとVRの違い
メタバースとよく混同されるのはVR(Virtual Reality)。VRは限りなく現実に近い仮想空間上の体験と訳されます。よくイメージされるのはVRヘッドセットを装着すると、自分の視界の360度が覆われ、そこで様々な体験をすることができる、というものです。
メタバースとはどちらかといえばそうした体験(=コト)を指すものではなく、インターネット上に作られた第二の世界と言えるでしょう。
現実の同じように通貨が流通し、家や服を購入したり、仮想空間上の人々と交流できる、もう一つの世界、それがメタバースなのです。
VR技術はこうした空間に入るための手段になると考えられ、例えば家で過ごしている途中に友人とメタバース内で交流するためにヘッドセットを使う、といった形です。
メタバースの始め方
仮想空間上での交流を始めてみたい!と思ってもやり方が中々わからないと思います。また難しそうに思えますが、実はとてもカンタン。
用意するものはPCと仮想通貨、また仮想通貨のウォレットアプリです。
買い物などをしない探索(ゲームのように歩き回る)だけであれば無料で始められるものもあります。
①PCを用意する
メタバース内に入るのにVRヘッドセットのようなものは必要ではなく、パソコンの画面上で操作することになります。ある程度のスペックはあったほうが良いでしょう。
②仮想通貨を購入する(メタバース内での買い物に必要)
アバター(自分の分身)の服を購入したり、ライブやイベントに参加したりするには現実のお金ではなく、メタバース内で流通する仮想通貨が必要です。
こうした仮想通貨を数千円からでもよいので買っておくとメタバース内での体験を楽しむことができるでしょう。
購入するにはコインチェックがおすすめです。
③仮想通貨を入れるアプリをインストールしておく
購入した仮想通貨(暗号資産)を情報を隠して安全に流通させるため、お財布アプリをインストールしましょう。オススメはMetaMaskです。
メタバースのおすすめアプリ
2022年現在、iPhoneやAndroidのスマートフォンのアプリから体験できるメタバースのサービスはありません。
PC上のアプリケーションまたはWebサイト上から入る事が可能です。
①Decentraland(ディセントラランド)
Decentraland(ディセントラランド)はアメリカのカリフォルニアを拠点にする非営利団体が運営する仮想空間です。このメタバース世界を探索するだけであれば無料で可能です。
②Axie Infinity(アクシーインフィニティ)
Axie Infinity(アクシーインフィニティ)とはベトナム発のNFTゲームです。
ポケモンのようにモンスターを捕まえたり、戦ったりするゲームであり、そこにアバターや土地が買えるという点はメタバース要素が含まれていますが、稼げるゲームという点で注目されています。
稼げるとはどういう事はというと、ゲームプレイの中で仮想通貨を獲得することができ、これを日本円に変換する事ができるのです。
2022年2月現在、一部のYoutuberからも注目されています。
③Bloktopia(ブロックトピア)
Bloktopia(ブロックトピア)とは、サイバーパンクな世界観を持ったメタバースです。広大なオープンワールドではなく、1つの高層ビルの中に様々なエリアを設けた、近未来的な仮想空間をコンセプトにしています。
アバターやグラフィックが綺麗に作られており、よりリアルな世界を体感できるようになっています。
メタバースは儲かるのか?
現時点でメタバースが今後わたし達の生活に普及するかはわかりません。
過去、セカンドライフの空間上ではバーチャル商品の取引額は1日あたり120万ドル(日本円=約1億4000万円)であったと言われています。現実世界と同じような経済圏…つまり友人とカフェでコーヒーを飲んだり、アーティストの音楽を聞いたり、洋服を購入したりする事がセカンドライフの空間で再現されていたのです。
インターネットの普及レベルという意味では通信速度はさることながら、PCだけでなくスマートフォンなど、あらゆるもので私達は繋がり始めています。
こうした事から考えてみると、かつてセカンドライフがそうであったように、新たな経済圏が出来上がる事は容易に想像できます。
すでに欧米の企業が先行していますが、商標登録を始めているところを見ると、仮想空間上で人々が暮らすために必要なサービスやエンターテイメントを提供する事がビジネスになり得るのは間違いなさそうです。
また、Youtubeや各種のSNSがそうであったように、そこには必ず先行者利益が存在し、早く参入した人が多く利益を手にする(=儲ける)事ができるでしょう。
メタバースで恋愛はできるのか?
メタバースが現実世界と同様の経済圏や社会を作り出すとすれば、人々の交流は活発化し、仮想空間上での恋愛という可能性はあると思います。
メジャーな出会い方では無いものの、オンラインゲーム上で知り合った男女が交際、結婚をすることもあります。
世界全体としてインターネットの普及がバーチャルなコミュニケーションを加速させているのは事実であり、日本においてもかつて「出会い系」と呼ばれ、やや悪いイメージのあったインターネット上の出会いは今や「マッチングアプリ」として絶大な市民権を得るまでに至りました。
インターネット上で恋愛のきっかけがある事はもはや珍しくなく、基礎的な土台はすでにあると思われます。コピペデートではメタバース上での恋愛は今の社会での出会い方の発展型になると考えており、ペアーズやTinderのような大手マッチングアプリを運営する企業も参入することは間違い無いと考えております。
おわりに
2022年はメタバース元年とも言えるほど、仮想空間にまつわる技術や企業の動向が連日報道されています。
個々のサービスやプロジェクトにも注目して参りますので、お見逃しなく!